鉄とシリコンと磁力の関係
製鉄の現場でもシリコンは活躍しています。
鉄にシリコンを添加することでその強さを引き出すことが知られています。
また、珪素を混ぜて作ったケイ素鋼板は、透磁率(磁力線を通す強さ)が高く
保磁率(磁力線の影響が続く強さ)が低いため
磁石の近くにおいていても磁化しにくいという特徴を持っているので
変圧器や電磁石などの磁気シールドなどに用いられます。
熱で強くなるシリコン
■ガラス
加熱して固めて成形したものを一般にセラミックスと言いますが、
セラミックスの分野でもシリコンは活躍しています。
その最たるものが私たちのもっとも身近にあるもの、ガラスなのです。
ガラスの主成分は二酸化ケイ素で50%以上を占めています。
また、ガラスは光ファイバーの材料としても広く使われ、建設から通信までの分野をカバーしているのです。
■ゼオライト
ゼオライトは沸石ともいい、その結晶構造に微細な孔を幾つも持っている鉱石です。
ゼオライトは石炭灰やケイ素などを混合し熱を加えて処理を加えることで人工的に合成できます。
そのゼオライトには素晴らしい力が眠っているのです。
たとえばこの微細な孔によってイオン交換を行うことができるので、水質改善や土壌改良に威力を発揮します。
また近年問題化している排気ガス中のNOx(窒素酸化物)を分解・除去したり、
シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒトを吸着する触媒としても活躍するスーパー物質なのです。
■シリカゲル
お菓子や海苔などの乾燥剤として使われているシリカゲルもまたケイ素化合物から作られた物質です。
メタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)水溶液を加水分解して得られるケイ酸ゲルを
脱水し乾燥することでシリカゲルが作られるのです。
シリコンとは違う、シリコーンの性質
一方シリコン樹脂は、塩基などの無機物と化合して作られるシリコン製品とは違い
有機物との結合を果たした高分子有機化合物です。
分子構造自体がとても丈夫になっているのが特徴で、シリコンとはまったく別の用途で活躍しているのです。
■優れた耐熱性
シリコン樹脂は、高い耐熱性を備えていて200℃以上の環境でもその分子構造を保つことが出来ます。
その為、シリコン樹脂を加工して作られたシリコン樹脂オイルは
通常の油と違って燃えにくく、潤滑油や緩衝材などの用途に使用されています。
■耐寒性・電気絶縁
シリコン樹脂は半導体であったシリコンとは違い、絶縁体として機能します。
また、分子構造の頑丈さは高温化のみならず低温化においても健在です。
そのため、シリコン樹脂はパソコンのキーボードや冷蔵庫のパッキンなどにも使用されています。
■医療の現場で活躍するシリコン樹脂
シリコン樹脂は、人体に悪影響を及ぼしにくい性質を持っているので医療品などにも広く用いられています。
たとえば、絆創膏や火傷などの傷跡を保護するシートや整形手術での充填物として、
また豊胸用の詰め物や入れ歯など、様々な形で医療に貢献しているのです。
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